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2007年 年頭所感

2007年01月01日

「企業文化について」

古野電気株式会社
代表取締役社長 古野 清之


明けましておめでとうございます。

日本は穏やかな好景気が続いていますが、企業ごとの明暗はむしろ拡大しているように思われます。この要因の一つとして、私は、企業文化に注目する必要があると考えております。

業種を同じくする企業の中でも、社員がやりがいを持って働いていることを、傍からでも感じられる会社と、そうでもない会社とがあり、経営者の方々の企業文化への関心の程度に大きな違いがあるように思います。また、社会も、企業の表面的な業績や成長性だけに目が向いて、その原動力でもある企業文化の実態やその重要さについては関心が薄いようにも感じます。

企業は誰のものか、何を目的として活動しているのかという議論があります。極論に過ぎるかもしれませんが、私は「会社とは、そこに働く人々が社会に貢献するための、そして同時に、それぞれの人生における自己実現のための、一種の『仕組み』である」と思っております。

経営者が、働く人達の幸せは何かを幅広く捉えていて、働く人達の意識が次元の低いものでなければ、この『仕組み』が生み出す成果として、お客様のお役に立つことは勿論、株主を始めすべてのステークホルダー(利害関係者)に満足いただくことも、結果として十分に達成することになると思うのであります。
逆に、企業文化をないがしろにしたままで、それらが達成できるかを考えたとき、経営難に陥った企業、そこからの復活に成功した企業、復活の兆しが見えない企業などを観察してみれば、納得いただけるのではないでしょうか。
私が社長に就任したのは、21世紀を迎える世紀の変わり目の時期でした。新しい時代にふさわしい、より良い企業文化を創り上げることが、この節目に経営を預かることになった自分の責任であろうとの認識から、特にこのことに深い関心を抱き、努力して参りました。

当社は、事業活動の国際的な幅広さと技術面の多様性から、何が重要で何に努力すべきかを、日頃、社内の各所で自主的、自律的に判断する場面が多く、現場での判断が経営に大きく影響することもあります。それだけに、経営の立場では、社員の自主性を活かしながらも、その元になる企業文化を大切にして、社内のベクトルが常に正しい方角を向くよう、社内共通の価値観を明確化し徹底することを、引き続き重視したいと考えております。

本年も何とぞよろしくお願い申し上げます。

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