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2012年 年頭所感

2012年01月01日

「挑戦し続けること」

古野電気株式会社
代表取締役社長 古野 幸男

新年明けましておめでとうございます。

昨年は、ようやく景気の回復基調が見え始めた矢先に東日本大震災・福島原発事故が発生し、日本経済は大きな打撃を受けました。その後もギリシャの政治・経済の混乱に端を発する財政危機によりヨーロッパ経済は停滞し、アメリカも財政赤字問題により、景気や雇用の回復が遅れています。これらの世界経済の動きが歴史的な円高をもたらし、輸出依存の高い企業に多大な影響を与えています。

一方で、中国を中心としたアジア市場や新興国市場は拡大・成長を続けております。このように変化が激しい現実の中にあっても、ビジネスチャンスは必ず存在します。スピード感をもっていかに変化に対応できるかが、当社にとっての最重要課題になると考えております。

昨年は、成長が期待できる事業分野へ経営資源を集中するための一年として、改革に取り組みました。今年はその結果を出す年です。春以降、次々と新商品を市場に投入する予定にしており、これまでの取組み努力を結実させる正念場の年となります。

加えて今年は、円高対策として海外調達の拡充を含めたトータル的なコスト削減を実現する一方で、更なる業務の効率化を推進していかなければなりません。また、期待できる事業分野において、引き続き価格・機能・性能面において各々の市場にマッチした商品をタイミングよく投入し続ける必要があります。そのためには、顧客第一主義を徹底し、ユーザーの声を的確に把握し、創業以来脈々と受け継がれてきた未知なる分野へ挑戦するフロンティアスピリットを発揮して、お客様に満足いただける商品・サービスを提供していかなければならないと考えております。

今こそ、一人一人が危機感を持ち、一致団結して、全員の智恵と力を結集して、道を切り拓いていかねばなりません。新しいことへの挑戦はときに痛みと困難を伴います。しかし、これに手をこまねいていては明るい未来はありません。

当社にはこれまでも、オイルショックや200海里問題、度重なる円高や不況など、幾多の難局を乗り越えてきた歴史があります。全社一丸となって「やればできる」「やらねばならぬ」の信念を持って、この難局に立ち向かっていく所存です。

皆様の一層のご指導、ご鞭撻をお願いして、新年の挨拶とさせていただきます。

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